Title: コロなな。
2021.08.29

もう何が正解で、なにか不正解かわからなくなるような今日この頃、
コロナな日常は有無を言わさず、あれもこれも、手当たり次第にのみ込んでいく。

「夏休み」という魔法のような力をもった響きも、
今だけはどうにも光を失ったかのようだ。

どんなに前向きに現実を受け入れようとしても、比較するまいと思っても、前と後、
いくら得たものが素晴らしくたって、失ったものにしがみつきたくなるのが性分。

頭に響く蝉の声、曇った中ジョッキ、千鳥足の歩道橋、
しけった洗濯物、刺すような背中の痛み、無人のホーム・・・

どうにも夏が好きなもので。

*

最近は野菜ばかりを食べている。

面白いもので、野菜ばかりを食べていると、
野菜の味の違いが分かるようになった。

人間の身体というのは本当に面白い。

手をかけたらかけただけ、
そこにはなんの慮りもなく、
ただ素直に、そのまんまの反応をかえしてくれる。

*

あっちにこっちにとんで行ったままの自我が、
何週もしているうちに、元居た場所を忘れて、
ふわふわと所在投げにさまよっていたかとおもったら、
いい加減に飛び疲れて、
静かに高度を落として、
力尽きてついた先が、
元にあった場所でありたいと願う。

*

はがせ、
脳から自我を、
心臓から心を、
自己から意思を。



















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