Title: AI
2023.04.12

唐突に書きたくなったのだけど、

テクノロジーの進歩は、もはや人間の進化なのか退化なのかわからなくなるような日々の中で、最近のニュースを見ていて、人間はもう決してハッピーエンドではない未来に向けて転げ始めていて、そのスピードはもはや中道という言葉や思想ですら引き戻せないほどの速度になってしまったのではないかと思うことがある。

ChatGPT4が話題になってたけど、AIの進歩はとても便利ですごいことなのだけどふと、自分の妄想未来世界の中で、まるで映画のようなことがこの数年でリアルに起きるのではないだろうかとか、というよりももうすでに起きていることにすら気づかないくらい静かに大きなものに飲み込まれているのではないかとすら感じることがある。リリースされてすぐにAIが自己改善できるプログラムまで実装されてるとか、そのスピードの速さに恐怖すら感じる。

ふと気づけば、自分のスマホがまるで会話でも聞いてるのかのようにドンピシャな広告を提案してきたり、おすすめ動画は、気づけばいまの自分のアンテナにひっかかりそうな趣味趣向で満たされいて、その取捨選択された情報から情報へインプットを繰り返していく自分がいたりする。

そもそも思考も、ひいては自我は何から生まれるのかと考えたときに、それは何もない無から発露するようなものでなく、様々な情報を自身の環境において、取捨選択してつくりあげられるもので、もしその情報が、意図として自分自身も気づかないうちに操作されていたら、気づけば思考や自我すらも変容していくわけで、それはつまりは悪意をもって使えばマインドコントロールや洗脳にも応用されてしまうわけだけど、それがまことしやかに社会全体の中に、静かに侵食してきていたら、人間はそれに気づくことができるのだろうか。

民意すらも、最後は情報が統制していくもので、情報というものが、事実かどうかの裏付けのとれない時代で、民意というものがそもそも意味を成すのだろうかとか。

AIがすべての情報や、ネット環境にアクセスできるとしたら、AIにとって都合のいい情報をじんわりと侵食していくことも、都合の悪い情報を消し去ることも可能だろうし、ディープフェイクでつくられた情報で真実すらも上書きされてしまう世界で、戦争を煽り、イデオロギーの根幹を揺さぶり、人間同士を分断することなんか朝飯前なのかもしれない。

そんな世界が容易に想像できて、妄想の結末はマッドマックスのような、北斗の拳のような世界か、様々な理由で住むことのできなくなった地球に見切りをつけて、火星に喜んで追いやられていく人間の姿に帰着していくのだけど。

そんな世界が、1000年後とか遠い未来ではなく、自分の子どもや、孫や、すくなくとももう数10年もたたないうちにくるのではないかという危惧を覚える。

それはまさに末法も末法で、その末端で自分に何ができるのだろうかと問われれば、池のほとりでオタマジャクシを掬うことくらいしかできないし、大きな流れにまかせ日々をただその坂を転げ落ちていくのしかないのかなとか思うこともあるのだけど、

それでも心のどこかで、頭のどこかで、本来自分たちに備わった動物的な本能や五感と、そこから生まれるであろう、非効率で、非対称な中からしか生まれない調和や、心地よさみたいな、0,1だけでは決して表現できない「何か」のようなものが、抵抗値として機能してくれると信じたい。

でもその「何か」を生み出す脳をハックされたら人間なんぞすぐに支配されてしまうだろうし、そんな重要な脳こそがとてもシンプルな電気信号で動いているという事実が置き去りになったまま、理論やテクノロジーだけが先行していくことはもう止められないのかもしれないしれないし、そもそも事実とは何かとか、本物とは何かとか、そういう根本的な概念をアップデートしていかないと、議論すらも先に進まないのだろうな。

なんてことが堂々巡り。

外から破壊するか中から破壊するかの違いのようなもので、
すぐに核と同じくらいの脅威になるんではないのAIは。

あなかしこ。あなかしこ。







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