Title: ねっこ。

いじめの問題、自殺の問題、虐待の問題、また人を人と思わないような事件、そんなニュースをみていて本当に、想像力の欠如というのを感じる。

想像力を生み出すのは感性だと思う。

花をみてきれいだと感じたり、空をみて広いと感じたり、土を触って暖かいと感じたり。

どんなことでもいい、その自分の中に湧くふとした感情を大切にすることは本当に大切な事だと思う。

あたりまえのようだけど、今子どもたちを取り巻く環境はこの当たり前のことすらできない状況なのだと思う。

花をきれいだねと言っても褒められないのに、その花が何科の植物でいつに花をつけるのかを知っていれば、周りの大人は褒めてくれるし、いい点数だってとれる。そうやって情報や知識が先行することで、子どもの感性の芽は摘まれてしまう。

感性がしっかり育まれると、そこから好奇心を生まれる。

好奇心をもって初めて学ぶ意欲、欲求が湧いてくる、そこで初めて、知識と情報が自分のものになって、褒められるから、点数がとれるから学ぶのではないと言うことがどういうものなのかを感じることができるのではないかと思う。

喉も渇いていないのに水を飲み続けることはできない。

そしてその好奇心が、想像力を育む。

そしてその想像力が、相手の立場にたって考える、自分の事として受け止める思いやりを生み出すと同時に、自分の行動の影響力を考えられるようになるのだと思う。

すべての源は感性だと思う。

そして人間はここ一番で大きな壁にぶつかって、どうしょうもなくなったときに、救われるのは情報や知識ではないくて、道に咲いている花だったり、近所の犬だったり、顔に当たる風だったり、空だったり、海だったり。そういうささいなところで、肩の力が抜けてまた歩き出す勇気をもらったりする。

小さなことに幸せや、喜びを感じられる心、折れない心をつくるのも感性だ。

現代の抱える問題の多くはこの感性をしっかりと育むことで、少しは緩和できるのではないかと思う。

そして幼少期においてこの心を育み、心にしっかりと太い根っこをはることではじめて、これから社会に出て大きな木になっていくことができるのではないだろうか。

ということを先日説明会で話したのだけど。

考えれば考えるほどに、この感性を育む教育の難しさと、問題点課題が浮き彫りになる。

まずは自分にできることから1つづつとは思いながらも、その途方もない作業と、同時に絡み合ってくる様々な問題とのギャップに悶々としたりもする。

まえにまえに。




POSTED @ 2012.09.16 | Comment (0) | Trackback (0)

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