Title: 境界。

想いとか願いとか、慈しむ気持ちとか、祈りとか、目に見えないけれど、でも確実にそこにあるというものがあって、その場にいる人達の気持ちが一つになにかを紡ぎ出したときにしかでない空気というものがある。

先日、園の卒園式があった。

目に見えないたくさんの想いが、渦巻いて一つになって、ぴんとはりつめているように感じた。人間はそういう空気の中にいると性根が凜とする。そしてその節目でその空気に背中を押され、今一歩を踏み出す力を得るのだ。

式典も儀式もそうだけど、そういう空気を醸し出すための室礼や、進行や、作法というのは、その全てがかみ合ったときに、間違いなく荘厳な空気がでるように工夫されているのだろう。その空気、その空間を意識して、醸し出せる能力ももっともっと磨きたいと思った。

ほんの少しの間やずれの"のりしろ"はあるにせよ、それを大きく外れると、間延びして、ほんの少しのことで張り詰めていたものがかき消えてしまうということはよくある。

目に見えないけれど、そこに存在するもの、そのひとつひとつをつかみ取りたい。つかみとって掌握したい。掌握したと慢心して、打ちひしがれたい。それを死ぬまで繰り返していたい。



POSTED @ 2014.03.17 | Comment (0) | Trackback (0)

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