Title: げしゅ
つくづく欲はつきないもので。
ここまでやったら満足だとおもって、ここいらでもう打ち止めだって思っていたことが、そこで打ち止まったことなんかありゃしない。少欲知足だなんてもっともらしく説きながら、足を知るなんてことできやしない。そんな自分をまるまる掬いとるっていわれたって、その言葉すらも自己肯定の材料にしかすることのできないこのどうしょうもない殻っぽの器。
なにかを与えるって事は、その与えたもので、同時にそこからなにかを奪うことでもあるのだなと。自由を与えられた瞬間に失うものがあるように。
それと必ずどこかにくるしわ寄せをどうやって処理するのか、覆い隠すのか、時々しわを伸ばすのか、やぶって捨てるのか。その方法に辟易しながら年齢分の1年を、ただ淡々と消費する中でいかに最小単位を細かくするか。そんで最後の最後は単位なんて言葉すらも薄れ消えゆくように。
佛にあったら佛を殺せってなもんで。
最小単位まで細かくする作業の途中で、その作業が習慣化して、そこに意識を向いたとたんに、それはすぐにゲシュタルト崩壊したかのように疑問符に捕まって本来の機能を失う。
その繰り返し。
人は対比の中にしか答えを見つけられないのだとしたら、宗教というものの役割はまさにそこにあるのだろうな。いやむしろ宗教というものがここに存在し続けていることこそが、その答えに他ならない。
POSTED @ 2015.10.16 |
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