Title: 七厘
心が震える理由なんてのはきっといくつになってもかわらないのだろうと思う。
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肌感覚とか空気とか。
そんな揺らぎみたいなもの。
目に見えるものの、目に見えないところに流れているその揺らぎのようなものにもっと鋭敏になりたい。
飲み込んだ言葉も、深いため息も、苦笑いも、投げつけられた言葉も、思惑も、算段も、謀も、切っ先の尖ったあれやこれも、その根底にあるものは血の通った暖かいもので、そこに温度があることに安心して生きていきたい。それが自分の資本となって、自分の元本になるのだとしんじて。
そんで打ちのめされたら両手両足を投げ出して、大の字にひっくりかえって、空でもあおいで、いぶりがっこでもかじって、また挑むのだ。
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切っ先丸くして、竹光褒めあって。自分がぶら下げてるものだけは真剣だと疑わず。ときにでたらめにそれを振り回して、重さを感じることで安心して。たたかうこと自体を疑って、正義とはなんだとかかんだとかのたまって。
大人ってやさしいけど。
こわいな。
子どもはむきだしでこわいけど。
やさしいな。
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自分の言葉を使えるようになるためには、普段から自分の言葉の精度をあげておかなければいけないなと。
それは「てにをは」とかそういう話ではなしに。
体裁の良さとか、通念とか、ルールとか、誰かの為に使う言葉ではない、自分の言葉の精度を。それがなんなのか、考えて、思い出して、使って、失敗して、言葉は自分のものになっていくのだと思う。
頭と心の呻吟する声を、摩擦なく柔和に吐き出すかのような言葉をつかえるようになりたい。
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旅人はみんな泣いているって言われて、すごく腑に落ちたのだけど、でもいつかそうじゃない旅をしたい。
POSTED @ 2015.05.18 |
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