Title: 後生の一大事

今年がどんな一年だったかを振り返る。

親鸞聖人750回御遠忌に法然上人800回御遠忌の節目の年である今年に震災があった。

この1年間を振り返り、震災の日から、現在も進行形で放射能の対応などに追われていたり、自分の中では今日に至るまで本当に震災一色だった。

いつも頭の中にどこか震災のことがべっとりとまとわりついているようで、漠然とした焦燥感があったり、自分のしたいことと、できることと、やらなければならないことの狭間でもどかしい想いを引きずりながらここまできたように思う。

その中で様々な形で足を動かす友人をみたり、様々な形で活動する僧侶仲間をみていて、自分にはなにができるのだろうか、自分はなにをしなければいけないのだろうか、そして自分はどうありたいのか、そんなことばかり考えていたように思う。

そこで右往左往して悩んでみても、結局の所、自分にできるのは、物理的な支援をすると同時に、今手の中にあるものの精度をもっともっと高めていくことだと思ったのだ。

ばたばたと付け焼き刃でなんでもかんでも手を広げるのではなく、自分の武器をもっともっと研ぎ澄まして、それで誰かの何かになれればいいと思う。

自分のお寺のお檀家の人たちとの会話ももっともっと丁寧に、子どもたちと関わる1日1日をもっともっと丁寧に。家族や仕事でかかわる人達や友達とすごす時間をもっともっと丁寧に。

目の前に起きていることがどんなことであろうととりあえず、もっともっと丁寧にこなしていけたらと思う。

1日1日の重みを質感として感じられるように時間を過ごそうと思う。体感として今日と同じ日はないのだと思えるように過ごそうと思う。

後生の一大事を心にかけて。

んで。

毎年同じことを言っているのだけど。

来年をどんな年にしたいかといえば。

がんばらず、かかえこまずに、せのびせず。

今を大切に。

是に尽きる。

今年もありがとう。そして来年もよろしくどうぞ。







POSTED @ 2011.12.29 | Comment (0) | Trackback (0)

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