Title: 新学期。

ぶつぶつ文句を言いながら来る子。バスにのるときから号泣してる子。縦横無尽に走り回る子。無言で仏頂面をする子。

それぞれがそれぞれに想いを抱えながら、生まれて初めて社会にでてくる今日、着替えを済ませて、靴を履いた子どもの背中をおしてヨーイドンと声をかけると、みんな一目散に園庭へ駆けていく。

桜舞い散り、空には悠々と泳ぐこいのぼり。

走り出したその小さな背中を見ながら、ここからがスタートなのだ。これから人生の荒波にもまれていくその第一歩が、ここなのだといつも思う。

その背中を見送るのはこのうえなく楽しく、このうえなく嬉しかったりする。

今日は朝からばたばたなんてもんじゃないくらいの状況だったのだけど、でもこの時期の幼稚園の空気はとても好きだ。

春休みに子どものいなかった幼稚園はどうにも活気がなくて、建物までも肩を落としているように見えるのだけど、今日ばかりは、幼稚園が全身でプチプチと音を立てるくらいに活気があるように見える。

あるべきものがあるべきところにあるということは、当たり前のようでとても大切な事なんだと思う。やはりなにかおかしいときは、そんな当たり前のことを忘れているときなのかもしれないと思う。

今日、園庭で、桜の花びらを集めて、ひたすら泥と混ぜて遊んでいる子がいて、隣に座って一緒に遊んでいて思ったのだけど、この花びらを泥と混ぜるという行為は、きっと大人から見たら意味のない行為なんだろうと思う。それに本当にそこに意味なんてない。

でも意味があるとか意味がないとかそんなことにこだわって行動する自分が、ここにいる子どもたちよりいい顔のできている瞬間はどれだけあるというのだろうか。人生における意味なんてそんなもんなのかもしれないと思う。

今年は桜がここまでもってくれて本当によかった。

青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光。

さてこれから1年どんなことがおこるやら。

POSTED @ 2012.04.12 | Comment (0) | Trackback (0)

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