Title: マイナス。
泣いている子どもを見ていて思うのだけど、この時期幼稚園の中で子どもの泣いている理由は、大抵は、寂しいか、不安か、もしくは痛いとか、眠いとか、暑いとか、お腹が空いたとか、おしっこをもらしたとか。そのくらいの範囲の中にある。
いわばその不快な要素を取り除いてあげれば、子どもは満足して表情もぐっとよくなるし笑顔になる。
子どもにとっての笑顔の条件というのは、いかに不快要素を取り除けるかと言うことであると思うし、その不快な要素の深度もそんなに深いものでもない。
でも、それが大人になると、不快要素の根っこも少し深くなる。でもそれが何で深くなるのかといえば、寂しいとか、不安だとか、そういう気持ちを気づかないふりをして、心の奥底に押し込むからじゃないかと思う。
押し込んで気づかない振りをしているうちに、いつのまにか根っこを深く張り巡らせてしまうのかもしれない。
それと、もう一つ決定的に大人と子どもで違うのは、大人というのは、仮に目に見える不快要素を取り除けたとしても、それだけでは飽きたらずに、もうそんなに不快でもないのに、より快楽を、より快適を、得なければ笑顔になれないときがあるということだ。
今の自分の苦をマイナスするだけでは飽きたらず、いかにプラスして、いかに自分になにかをのっけるのか、そんなことばかり考えてしまうのだ。
幸せっていうのは、なにも苦のないことをいうのだきっと。そしてその苦というもののほとんどは、自分がより何かを得たいと思う心が産んでいるんだろうな。
そしてなによりも厄介なのは、それがわかっているのにもかかわらず、もっともっとというこの心と、心を生み出す脳。
POSTED @ 2014.04.16 |
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