Title: 人

備忘の為に。

人を想う気持ちの中には、自己肯定や、コンプレックスの裏返しや、孤独感や、様々なネガティブな感情が根底に流れていて、普段それは流れの底のほうで静かに流れているのだけど、ひとたび流れがバランスを失うと、そのネガティブな流れに一気に飲み込まれてしまう。その切っ先はとても鋭く、ときに相手を、自分を、他人に向かう、その切っ先がだれかにささっても痛みを感じることができないくらいに根底にある流れは強い。

「なにか」で自分の''穴''を埋めるとき、その「なにか」がなくなったときにはそこにはまだぽっかり穴があいていることを忘れてはいけない。その穴をあけたものはなんなのか、どうすればそれを埋めることができるのか、それは誰かや、何かで埋められるべき類のものなのかどうかも自問しなければならない。

心はころころと変わり続ける、それは不条理な真実かもしれない、それを言葉や事実や、一つの形ある事象で固めとろうとしても、それはその瞬間に幻想的なものにしかならない。

自分というものがあるとしたら、その自分というものは、自分以外のそういう流れの結果浮かび上がってくる三角州のようなものなのかもしれない。それはむしろ四角洲かもしれないし、二角洲にだってなりえるし、ときに跡形もなくなるのかもしれない。

いくら自分で足場を確保したくともそうは問屋がおろさんと。

そして一番強いのは、やはりたくさんのものを持っている人ではなく、何も持っていない人なんだろうなということ。








POSTED @ 2017.05.08 | Comment (0) | Trackback (0)

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