Title: トゲがじゃまするんだよ。
生きているだけでお金ってでていくし、生きてるだけで次から次に仕事も増える。でもおかげでなんもやることない日がほしいとか、目覚ましかけないで寝たいとか、そんな些細なことに幸せを見いだせるんだから、もうけもんだと思うことにする。
忙しければ忙しいほど、欲張って遊びたくもなるってなもんで、でも欲張りすぎるとどこかにほころびがでるもんだという反省と自戒をする。ごめんなさいをして、ありがとうに気づかされる。
先週の終わりは、神楽坂の小さな串焼き屋で、カウンター越しに、焼きおにぎりが香ばしく焼けるにおいがふわりと漂ってきて、そのにおいが妙に優しくて、なんか心にじーんと来て、ほろりと幕を閉じた。
なんか、英雄とかヒーローになれるのは、きっといつも前線で戦っている人間なんだろうと思う。多くの人が若い時はみんな英雄やヒーローをになりたくて、前に前に飛び出していく。でもそこはいつも危険と隣り合わせで、傷ついたり、悲しい思いをしたり、何かを失うこともある、そういう経験をして、そこで自分のモチベーションが保てなくなった時には、もう英雄になんてならなくていいから、前線からひいて、後方支援部隊になりたいなんて思うんだと思う。
なんかそんなことを思いながら、できれば自分ももう後方支援部隊でいいや、当たり障りなく二番煎じとかでいれば、嫌な想いも少なくてすみそうだし。なんてぼやいたら、身近な人に、そりゃそうはいうけど、それができるあなたではないでしょう。どうせまたしゃしゃりでていくんだからあきらめなさいと言われる。
その一言にたしかにそれができるくらいの自分ならそんな事に悩みはしないわけで、それこそまさに他力のなせる業とかいって、開き直って心が軽くなれるくらいの単純な思考回路なんだ。
そんな日常の中で、ふと今まで自分の中にあったもの、例えば、こだわりとか思想とか感性とかモチベーションとかそういうものの許容範囲と守備範囲が広くなって、広くなった分、精度とか尖度とかが鈍っているとしたら、それが進化なのか退化なのかなんて本当はわからないなと思った。
人類が海から陸に上がり、指の間にあった水かきがなくなったことも、進化なのか退化なのかなんてわからない。その状況、その環境、その時の自分は、間違いなくそこに適応している自分であり、昔はよかったとか、あの頃はもっと研ぎ澄まされていたとか言ったとしても、今には今にしかない自分がある。
なにかがなくなることが必ずしもマイナスだと言えるかと言えばそうじゃない。
そんなこんなの今日この頃。
雨がふっていると、ちょっとめんどくさいけど、嫌ではないと思えるようになった心境の変化がどこからきたのか、その理由はまだ自分の中でさがしあぐねていたりする。
POSTED @ 2011.02.28 |
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