Title: fromBR

夜風がぬるりとしてきて、気持ちを強く持たないと休肝日をつくれない駄目な大人です。

そんな駄目な大人は、ゴルゴンゾーラのチーズがすごい好きです。最近ゴルゴンゾーラに蜂蜜をかけるとあんなにうまいのだということを知りました。

そして、ゴルゴンゾーラの匂いをかいだときに、うわっうんこみたいな匂いがするとかいうことはいわずに、おおいい匂いだなとかいいます。

でも、きっとうんこの匂いとゴルゴンゾーラの匂いは数値にしたらすごく近いものがあるのだと思います。

きっと子どもをそこに連れて行ったら大きな声で、うわっうんこみたいな匂いがするって言うと思います。そしたら、自分は、こらっ大きい声でそういうこと言うんじゃない!というと思いますが、あとでこっそり、うんこみたいな匂いがするねといえるような大人でいたいと思っています。

子どもに戻りたいとか、子どもはすばらしいとか、そんなナンセンスなことをいいたいのではなくて、うんこみたいな匂いをうんこみたいな匂いだと感じる気持ちに嘘をつくのは本当はかっこよくないということを忘れないようにしたいからです。

それにそういうところで嘘をつき続けると、本当に大事なときにも自分に嘘をつくことに屁でもなくなりそうだからです。

でも人が食事をしているのに、うんこを連想させるのはマナー違反だからそれはやめようという話です。

最近は、というか最近も、パトロールと称して、神楽坂を無駄に徘徊をしたりしているのですが、あの街もだいぶ変わりました。一言で言うと、年齢層が下がったのだと思います。そしてそれに街が適応してきているのだと思います。

たぶん、いままで住んでる街以外に、こんなに一つの街に執着したことはなく、こんなに意識的に変化を見てきた街はないのだと思います。

なんか神楽坂に足繁く通うようになって、お店の入れ替わりや、客層の変化とか、店の衰退とか、味の変化とか。そういうのをみて、ああ街っていうのは生きているんだなとか、時間は流れているんだなとか、諸行無常だなとか思うことがよくあります。大概この街を歩くときには、初めから終わりまでしらふと言うことはないので、それだけにいろんな事を思うわけです。

そんで最近ほろよいであの街を歩いていると、なぜか頭の中にアンジェラアキの「手紙~拝啓十五の君へ」が流れてきます。

最後の、今をいきてゆこう~というところをうわごとのようにつぶやきながら、15歳の時の自分を思い返してみたりして、もし自分に手紙を書くとしたら、どんなことを書こうかと考えました。

あまり長い文章を書いたら、きっとあの頃の自分は、煙たがってちゃんと読まないだろうし、抹香臭いことをいおうものなら、あんな大人にはなりたくはないとかほざいて、おれは別に明日死んでもいいんだ、幸せとか平和とか、そういう響きを口するような大人には絶対ならないとか、とてもとげとげしくてとてもまぶい言葉をぶつけてくるのだろうから、できるだけ短く、できるだけシンプルに伝えなきゃいけないと思って、いろいろ試行錯誤したあげく。

15歳の自分へ。

いま自分は31歳ですが。

楽しいです。

ということを書くことに決まりました。

きっと15歳の時の自分はそれを読んで、鼻で笑うかもしれませんが、それでもそれがその後の15年間のすべてを集約する言葉なのだと自信を持っていたいです。

こないだ健康診断でたくさん血を採られたからなのか、それとも抜き身の刀にかすっていたか、なにかここ数日身体の中に新しい血ができてくるような感覚がしています。なんかどくどくと。

人間は1日5000億個の細胞が死んで、1日に5000億個の細胞を作り出しているそうです。

身体をつくる成分は、昨日も今日もほとんどが別物で、たぶん15年前の自分は身体も心も全く別物だし、いうなればあの頃の自分なんてものは、記憶と想像の中にしかいないはずなのに、それでも今の自分とまっすぐに繋がっているということを、信じて疑わない自分に、ほんとつくづく同じところを行ったり来たりして駄目な奴だなとか思いますが、でもあわよくばいつまでもそれを信じて疑わない駄目な奴でいたいと思っています。

いってることと、やってることと、目指しているところと、今歩いてる場所に、一貫性をとりたいと思いながらも、一貫性がとれてる自分は嫌いだと思います。

なんかいつも心にそういう不安定なものを抱えていたいと願望が巣くっているのだと思います。

本当に自分はどうしょうもないへそまがりのあまのじゃくで、そんな自分をちょっとうれしく思ったりしてる救いようのない人間だとかいいながら、でも頭のどこかで自分は救われるとか思ってるずるい大人です。

拝啓この手紙を読んでいるあなたが幸せなことを願います。

なんてかっこいいことをさらりといえる大人になりたいものです。

いつかは。


POSTED @ 2011.05.21 | Comment (0) | Trackback (0)

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