Title: デフラグ。
海に浮かんで、海底を見ていたら、きれいな石や、陶器の破片や、ガラスの破片が落ちているのです。どれも波と潮にもまれ、角がどれてやさしい丸みになってキラキラと。
それをひとつつまみあげて、またひとつ、またひとつと集めていくうちに、だんだん欲が出てきて、これはきれい、これはいまいちなんてことを思いながら選りすぐりの石や陶器の破片とガラスの破片をあつめながら感じたこと。
同じ形のものは一つとしてなくて、そのひとつひとつが、長い年月をかけて波や潮や、たくさんの不可抗力の影響を受けて角が削られて、沖に流されては、浅瀬に打ち寄せて、そしてたまたまこの手の中にあるわけで。それはまるで人生と同じようだと思ったわけです。
島に出る前に、テレビのニュースをみていて、つくづくこの不可抗力がひとつの結果に結びついているのだということを実感したのだけど、それが遠く離れた島の海の上で繋がったりするのです。
目に見える物は本当はすべて繋げられると思う。
目に見える物や、そこにある結果はすべて、本当は目に見えない不可抗力の上にのっかていて、その目に見えないなにかは本当に不可抗力で、生きるというのはその流れの上に浮いているだけで、その流れは凪いでるときもあればうねりを伴うこともあって、いつ変わるかわからないその満ち引きに翻弄されて、翻弄される度に自分の器を、心を、自分はそれを無理矢理にでも適応させていくしかないのだなと。
成長というのは、つまりはその流れにいかに翻弄されたかで、自分自身の力だけで積み上げていくことだけを指すのではないのだと。成長ひとつとったって、縁が熟さなきゃ実を結ばないのだと。
ぷかぷか。
夏というのはいわば脳のデフラグだな。
気づけば外はミンミンゼミ。夏も中盤。
POSTED @ 2014.08.08 |
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