Title: onS

北見のハッカ油が届いて、今年も夏がやってきた。

あれよというまにスケジュール帳は夏でうまっていく。
予定が埋まる度に、わくわくするような気持ちと同時に、なにか追いたてられるような焦りも生まれる。
夏が好きだからこそ、今を満喫しようという気持ちに捕まりすぎてはいけないのだと気づかされる。

あの頃から変わらない、心をつかんで離さない夏の姿は、いつまでも続くかのような膨大な時間をもて余す怠惰で気だるい日々の中にある。

いつまでも寝ていていいのだと、そう思えるその一瞬の安心感に幸せを感じながら、結局自然としなくてもよい早寝早起きに身体が順応してゆくような、身体の中にゆっくりと夏が涵養していくような速度で、すこしづつ自分の中にたまっていく何かがもたらす幸福感。

暑さで明け方に目覚めて、二度寝ができないときには、もそもそと起き出してシャワーをあびる。
水を1杯のんだら寝床に戻り扇風機の風をあびながら大の字になる。

外では新聞配達のバイクの音が聞こえる。
その音を聞きながらけだるい夏の朝にまた幸せを感じる。

そんな日々が始まるのだ。





POSTED @ 2018.08.01 | Comment (0) | Trackback (0)

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