Title: kuatro

意図も、思惑も、見栄も、顕示欲も、背伸びもない言葉を、
頭や心から、こそげ落とすように書き綴って、
すこし身体が軽くなって、頭がふっと解放される。
心の柔らかい部分をまとっていた膜のようなものがはじけて
中から出てきたものが、深く深く深呼吸をする。

そんな時間の大切さが、頭の片隅にこびりついたまま、
また手垢だらけの日常に埋没していく。

不惑という言葉は、惑わないということではなく、
惑っていることにすら気づかないってだけなんだと皮肉を言いたくなるほどに、
世界は簡単に自己を肯定する材料にあふれている。

大人になるということは、こういうことなのだ。
原動力を忘れ、動機もなく、動悸だけがする。

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恐怖は力みだ。
力みは恐怖だ。

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身体と心は結びついているということを言葉でなく、
体感の中で、理解できるようになった。

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小さな点が、積もり積もって、線になり、流れ、うねり、大きな変化を生む。
どの段階でその流れにきづけるのか。

変化したときに、なぜ変化したのか、その流れはどこから来たものなのか。
雨が降った瞬間に、変化につながるまでの、結び目を、見落とすことなく生きていたいと思う。

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誰かや、何かが、影響を及ぼすとき、
それは、目に見えた点の作用ではなく、
その点を包み込む、面や体積のよる作用でもあり、
その体積は、一朝一夕にふくれあがるものではない。

でも、その紐を解かねば、それは点による、魔法のような奇跡にしかみえないものだ。

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物事には必ず、理由がある。
その理由も同じ。

点と作用。
そして、反応と反射。

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文字を手段にしかつかえないようにはなりたくない。
言葉も同様に。

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自分をアップデートできるのはいつだって自分だけだ。
そこに痛みを伴っても、更新ボタンを押さねば。

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POSTED @ 2021.05.13 | Comment (0) | Trackback (0)

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