Title: おにごっこ
園庭で3人から始まったおにごっこ、次から次へ声がかかり、みるみるうちに参加者はふくらむ。
そこにはいってくる子たちをみていて気づいたのだけど、その多くは新学期にクラスが変わり、横の関係がまだうまくつくれていなかったり、あたらしく幼稚園にはいってきたり、まだまだ園庭で自分の居場所を見つけられず所在なげにしていた子たちが多い。
鬼である自分の周りを走り回っては、目が合うと逃げる。
何度もそれを繰り返すうちに、みるみる表情はよくなる。
そして、気づくと、逃げてたもの同士がつながっては鬼ごっこから抜けていく。
鬼ごっこの楽しさは、身体能力の確認や、スリルのような身体的な快感からくるものだけではなく、
承認欲求の充足というような精神的な部分にも作用しているのかもしれないと思った。
承認欲求は自己肯定感につながり、それは小さな自信をうむ。
その小さな力が外の世界へ目を向ける原動力になる。
まるで、僕はここにいるよと言わんばかりのアピールに、
答え続けた結果、みんな満足して去っていく。
年齢的に、朝から鬼ごっこはだいぶ身体にこたえるけれど、
でも摂取不捨の心で、最後まで目を離すことなく、骨を砕きても追いかけまわしてやろうと思う。
そして最後には園庭で独りぼっちでたたずむのだ。
それはもう佛のように。
※写真はおにごっこは関係なく、大きなアリを取り囲み巣穴をつきとめようとする子たち。この後に巣穴を見つけるには至らず、みんな途中で飽きていなくなるなか、一人の女の子だけが、遊びの終わりの時間ぎりぎりまで追いかけ続けて、なくなく部屋に戻っていった。
POSTED @ 2021.04.20 |
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